デザインのルーツが満載『日本のインダストリアルデザイン-昭和が生んだ名品100-』
2016/02/03
日本のインダストリアルデザインが花開いた昭和30年代。当時の製品たちを見ていると、今当たり前になった製品のルーツを読み解くことができます。
本書は、昭和に生まれた日本のインダストリアルデザインの「名品」を収録した、名品アーカイブのような内容になっています。
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紹介されているデザインを見ていると、今あるものの「原型」となっていたものばかり。
中には、今でも変わらないもはや「アノニマス」な存在になったデザインもあります。
では、その一部をここでもご紹介していきます。
スーパーカブ
蕎麦・寿司・新聞の配達業務を支える、ホンダのスーパーカブは、1958年に登場。当時生活雑貨などで幅広く使われ始めたポリエチレンなどの先進素材を用いて軽量化を行い、1リッター90kmという低燃費の原動機付き2輪車が誕生しました。
1958年(昭和33年)、一台のエポックメイキングなバイクが誕生した。その名は、スーパーカブC100。低床バックボーン式フレームに大型レッグシールド、自動遠心クラッチの3速ミッション、そして空冷4ストロークOHVエンジンを搭載した、スーパーカブの初代モデルである。
50ccの小排気量ながら素晴らしい高性能を発揮するうえ、使い勝手にも優れ、しかも低価格…。それまでのバイクにはなかった魅力を数多く備えた乗り物だっただけに、バイク好きはもちろん、瞬く間に一般庶民にも受け入れられ、仕事や遊びの足として大いに活用されることとなった。(引用:Honda)
オリンパス・ペン
2009年にリバイバルされて、ミラーレス一眼のブームも巻き起こした「オリンパス・ペン」。発売されたのは1959年。「ペンのように常時身につけて持ち歩ける」というコンセプトから、「ペン」というネーミングが誕生したんだそう。
オリンパスペン初代機は、昭和34年(1959年)に登場しました。
「6,000円で売るカメラ」をコンセプトに設計を開始し、それを実現したオリンパスペン。Dズイコーレンズの優れた描写力と携行性の良さを兼ね備えたオリンパスペンは、プロカメラマンのサブカメラとしても重用されました。(引用:オリンパス)
キッコーマン醤油差し
現代でもそのまま継承されている名品といえばこちら。それまで家庭では「一升瓶」から陶器の醤油差しに注いでいたのが当たり前でしたが、こちらは買ったらすぐに卓上におけるという当時としては画期的なデザインでした。
家庭構成の少人数化などの時代の流れも感じることができます。
他にも、昭和に生まれた現在の製品デザインの「原型」となるデザインがたくさん紹介されています。
過去のデザインを知ることは、より良いデザインをするためにも重要なこと。
製品デザインに興味がある方にとっては必見の内容になっていますので、是非チェックしてみてくださいね。
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